スーナー製インターコネクトケーブルを試聴してみる
前回は こちら
http://m3leica.blog66.fc2.com/blog-entry-150.html
使用機器は、いつもの小型リファレンス陣
CDプレーヤー パイオニアPD−C3
プリメインアンプ サンスイ α−7
SPケーブル 古河電工 μ−S3
しかしこのケーブルの硬い事といったら・・・
試聴機器は木製テーブルに横置きしているので見通しは良好で接続も楽なのだが、
このスーナーの取り回しの大変だったこと・・・
世間には極太ケーブルはいくらでもあるが、太さに対してこの扱いの悪さは特筆モノである
機器をラックに収納していて、背面が壁と余裕がない設置ではまともには使えないだろう
スーナーの端子がコレットチャックだから機器の端子に接続しても、なんとか 「 曲げ 」 に耐えられるが、
軽量の機器では曲げの戻り作用で浮いてしまいかねない
また接続できても機器の端子へのストレスは相当なものになろう
私の所有するスーナーは50cm強だが、背面に余裕があるならできれば少し長い目のほうが
端子への負担は若干軽減されると思う
試聴CDはウクレレウルトラマンと井上昌己 Fair Way 、鬼束ちひろetc...
試聴
パッと聞いた瞬間、 「 おおっ、?! 」 と、思うほどの濃厚な音が流れる
しかも音が前にグッと出てくるのだ!
・・・が、しかし、その10秒後、一気にその感動は下落してしまう
ブラックスーナーの音 それはあまりにも荒っぽい音であった
「 洗練 」 という言葉から最も遠い音に思える
最初は濃厚な音に思えたのだが、実は音が全くこなれていないダンゴ状態だったのである
塊で音が鳴るので最初は濃厚な音のように思えるのだが、音に慣れてくると細かい音が
分解されていない事に気が付く
一応、情報としては出ているようだが明らかに埋もれてしまっている
あまりに普段聞く音と違うので、途中で確認の意味を込めて6Nのケーブルに交換したのだが、
6Nケーブルの音を聞いてホッとしたくらいだ

高域は、やはり銀メッキ線の癖が出ている しかも上まで伸びきっていない
伸びきっていないのだが銀メッキの効能だろう中高域に独特のアクセントが付いている
これはこれでなかなかおもしろい
しかし高域の荒れ方も半端ではない エージングで少しはマシになるかもしれないが、
これは基本的なキャラクターのようで、エージングで滑らかになる事は期待できそうもない
中域は最初のインプレッション通り、ダンゴ状態 しかも荒っぽさが顔を見せる
ただ力強さは十二分なくらいだ
ブラックスーナーの、音が前に出る要素は この中域にあるのだろう
低域はこれも力強いと思えるが、実はスーナーは低域は下まで伸びていない
どちらかというと中低域が少し盛り上がったような特性で、
体に感じる低音ではなく、耳に感じる低音が強い
そのため、さも低域がすごいように錯覚する事もありうる
総合的に言うと猛烈に個性的なケーブルだ
音場は前に出るが、音像は分解していないのでダンゴ状態
中域重視のナローな特性
低域と高域はトーンコントロールでブーストした状態っぽい
しかし中域のエネルギーが大きいので単純なドンシャリ傾向ではではない
そういう部分で全域にわたってバランスを保っているようであった
低域も下まで伸びていないので、本当の意味でのワイドレンジなスピーカーとの組み合わせでは
悲惨な結果が待っているだろう
ただ、適度にナローなスピーカーだと、かなりの量感をともなった低音に感じられる
つまりブラックスーナーがもっとも得意とするのは、適度にナロー感をともなった機器だとも言えよう
帯域の狭い中域の穏やかな音のするスピーカーとの組み合わせは、
音は こなれないが無難だと思う
JAZZ向きというフレコミも理解できる音だが、あまりにも野放図だ
“ ドンっっ ” とか “ シャンっっ ” が、それっぽく聞こえるけれど女性ボーカルが下品に聞こえては無意味だろう
>予想としては、確かに 「 音速 」 は、速いだろうし、音像は前に張り出してくるだろうし、
>ブラスといった楽器にもアクセントが付くだろう
>しかし、ほとんどのシステムでは これらは 「 音の荒れ 」として表現されるものと思う
・・・とした、聞く前の私の予想は概ね当たっていたが、予想以上に前に出る音だった
また高名な某ジャズ喫茶の主の最初期のスーナーのインプレも、まぁまぁ的を得てはいた(笑)

確かにエネルギー感は他を圧倒するものを持っている
ブラックスーナーを使うにあたっては このエネルギー感に対し、
ダンゴになった荒さと狭い帯域と、どう折り合いをつけるかが鍵となる
良くも悪くも分解されきっていない中域がポイントになる
しかし・・・スーナー自体に分解する能力が無いので、これらは接続する機器に頼る事になる
か、しかしこのスーナーの音をちゃんと分解できる機器ははたして存在するのだろうか?
確かに分解能に優れたオーディオ機器は数多く存在しているが、たとえこの独特な中域をうまくこなしても、
おそらく次は中高域から高域に 強い副作用がくるだろう
高域がフラットならよいだろうが、銀メッキされたスーナーには上の帯域にアクセント的な癖が存在する
イコライザー無しにこれを回避して分解能を高めるというのは無理だと思う
イコライザーを使ってまで何とかしたいという方は、どれだけいるのだろう
“ アンプフラット信仰 ” の為にトーンコントロールすら使うのをはばかるのが
圧倒的に多い ここのオーディオ層においては、ケーブルを買い替えて済ます場合が多いだろうし、
そこまでしてスーナーに惚れこむケースは極めて稀ではないだろうか?
メインのケーブルには絶対推薦できないが、時折 聞いてみる程度には面白いケーブルである
パートタイムに聞くには少々高価であるが・・・